事業等のリスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重大な影響を与える可能性があると考えられる主なリスク要因は以下のとおりです。
なお、下記に記載している将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年3月22日)現在において、GMO-FHが判断しているものであります。

(1) 法的規制等に関する事項

① 金融商品取引法について

GMOクリック証券株式会社(以下、「GMOクリック証券」といいます。)、株式会社FXプライムbyGMO(以下、「FXプライム」といいます。)及びGMOコイン株式会社(以下、「GMOコイン」といいます。)は金融商品取引業を営むため、金融商品取引法第29条に基づき、金融商品取引業者として内閣総理大臣の登録を受けており、同法及び関係諸法令による各種規制並びに金融庁の監督を受けています。これら三社は、監督上の処分並びに監督命令の対象となる事由に該当した場合には、登録その他認可業務の取消、業務の全部又は一部の停止等の行政処分を受ける可能性があります。また、GMOクリック証券は金融商品取引業の自主規制機関である日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会及び一般社団法人第二種金融商品取引業協会に加入するとともに、東京証券取引所、大阪取引所及び東京金融取引所の取引参加者となっており、FXプライムは一般社団法人金融先物取引業協会、GMOコインは一般社団法人暗号資産取引業協会に加入しているため、これらの協会又は取引所の諸規則にも服しています。

これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、行政処分等により、GMO-FHの事業展開、経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。また、予期しない法令、諸規則、業界の自主規制ルール等の制定又は改定等が行われることにより計画どおりに事業を展開できなくなる可能性があり、規制の内容によっては、GMO-FHの事業活動及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。現時点においてGMOクリック証券及びGMOコインに法令違反等による行政処分に該当するような事実はないと認識していますが、FXプライムについては、2020年8月19日に、著しく事実に相違する表示のある広告をする行為があったとして、金融商品取引法第51条の規定に基づき、関東財務局より業務改善命令を受けました。今般の行政処分を厳粛かつ真摯に受け止め、広告審査態勢を整備するとともに経営管理態勢、業務運営態勢及び内部管理態勢の改善に全力で取り組んでいきます。

a. 自己資本規制比率等について

金融商品取引業者であるGMOクリック証券、FXプライム及びGMOコインは、金融商品取引法第46条の6に基づき、自己資本規制比率が120%を下回ることがないよう当該比率を維持する必要があります。

2020年12月末日現在におけるGMOクリック証券の自己資本規制比率は485.3%、FXプライムの自己資本規制比率は917.7%、GMOコインの自己資本規制比率は212.9%となっています。自己資本規制比率は、固定化されていない自己資本の額、市場リスク相当額、取引先リスク相当額、基礎的リスク相当額の増減により変動しており、今後の自己資本の額や各リスク相当額の増減度合いによっては大きく低下する可能性があり、その場合には、資本性資金の調達を行わない限り、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

また、GMOクリック証券及びFXプライムは、金融商品取引業に関する内閣府令第123条第1項第21号の4に基づき、2020年1月よりストレステスト(外国為替相場の変動その他の変化があったものとして、当該金融商品取引業者に生ずる最大想定損失額を計算し、経営の健全性に与える影響を分析すること)を毎営業日実施しています。ストレステストの結果、固定化されていない自己資本の額から最大想定損失額を控除して得られる額が負の値となった場合には、リスク量の削減、資本の積増し、又はその他の経営の健全性を確保するための措置を検討・実施することとされており、その措置の内容によっては計画どおりに事業を展開できなくなる可能性があり、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

b. 顧客預り資産の分別管理及び区分管理について

金融商品取引業者であるGMOクリック証券、FXプライム及びGMOコインは、顧客資産が確実に返還されるよう、顧客から預託を受けた金銭、有価証券について、金融商品取引業者の金銭、有価証券とは区別して管理することが義務付けられています。有価証券関連取引に関しては金融商品取引法第43条の2第1項及び同条第2項の規定に基づく分別管理義務、店頭FX取引及び暗号資産関連デリバティブ取引に関しては金融商品取引法第43条の3第1項の規定に基づく区分管理義務があり、これら三社は顧客からの預り資産について金銭信託による保全を行う等、法令に則った管理を行っています。今後、これに違反する事実が発生した場合、又は、法令等の改正により、現在の管理方法が適切でなくなり、速やかに適切な管理方法を整備できなかった場合には、行政処分等を受ける可能性があり、その場合は、GMO-FHの財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。

② 資金決済に関する法律(資金決済法)について

GMOコインは暗号資産交換業を営むため、資金決済法第63条の2に基づき、暗号資産交換業者として内閣総理大臣の登録を受け、同法及び関係諸法令による各種規制並びに金融庁の監督を受けていますが、これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、登録その他認可業務の取消、業務の全部又は一部の停止等の行政処分を受ける可能性があります。また、同社は、自主規制機関である一般社団法人暗号資産取引業協会及び一般社団法人日本資金決済業協会に加入しており、これらの協会の諸規則にも服しています。同社はこれらの法令及び諸規則に則り事業運営を行っており、現時点において法令違反等による行政処分に該当するような事実はないと認識していますが、これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、行政処分等により、GMO-FHの事業展開、経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

同社は、顧客から預託を受けた金銭、暗号資産について、資金決済法第63条の11第1項に基づく分別管理が義務付けられています。同社は顧客からの預り資産を暗号資産交換業者の金銭、暗号資産とは分別して管理し、法令に則った管理を行っていますが、今後、これに違反する事実が発生した場合、又は、法令等の改正により、現在の管理方法が適切でなくなり、速やかに適切な管理方法を整備できなかった場合には、行政処分等を受ける可能性があります。

③ 金融商品の販売等に関する法律(金融商品販売法)並びに消費者契約法について

金融商品販売法は、顧客の保護を図るため、金融商品販売業者等の販売商品のリスクに関する説明義務、説明義務に違反したことにより顧客に生じた損害の賠償責任、並びに金融商品販売業者が行う金融商品の販売等に係る勧誘の適正性確保のための措置について定めています。

また、消費者契約法は、消費者契約において、事業者に情報提供義務を定めており、消費者に誤認や困惑があった場合等、一定の条件下において、消費者が契約の取消を行うことができる旨を定めています。

GMOクリック証券、FXプライム及びGMOコインは、金融商品販売法並びに消費者契約法を遵守した事業運営を行っているものと認識していますが、これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、行政処分等によりGMO-FHの事業展開、財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。

④ 商品先物取引法について

GMOクリック証券は、商品先物取引業を営んでおり、商品先物取引法第190条第1項に基づく許可を受け、商品先物取引法、関連政令、省令等の諸法令に服して事業活動を行っています。また、同社は日本商品先物取引協会に加入しているため、同協会の諸規則にも服しています。商品先物取引業については、商品先物取引法第235条第3項もしくは同法第236条第1項に許可の取消となる要件が定められており、これらに該当した場合には、許可が取消となる可能性があります。

GMOクリック証券は、社内体制の整備等により法令遵守の徹底を図っており、現時点において法令違反等に該当するような事実はないと認識していますが、今後これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、監督官庁による行政処分が行われることがあり、その場合は、GMO-FHの財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。

⑤ 個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)について

GMO-FHは、顧客情報を含む個人情報の改竄、漏洩等の未然防止を事業運営上の重要事項の一つとして認識しており、個人情報保護法及び関係法令に則った社内規程を制定して個人情報保護体制を整備し、従業員の教育並びに業務委託先の監督を徹底するとともに、万全のセキュリティ対策を講じています。しかしながら、万が一、不正アクセスや内部管理体制の瑕疵等により個人情報が漏洩した場合には、社会的信頼が著しく損なわれる他、損害賠償請求等の責任を問われる可能性があり、GMO-FHの経営成績及び事業運営に重大な影響を与える可能性があります。

⑥ 犯罪による収益の移転防止に関する法律(犯罪収益移転防止法)について

犯罪収益移転防止法は、犯罪収益の移転とテロリズムに対する資金供与の防止をし、国民生活の安全と経済活動の健全な発展に寄与することを目的としており、金融機関に対し顧客の本人確認及び記録の保存等を義務付けています。

GMOクリック証券、FXプライム及びGMOコインは、同法の定めに基づき本人確認を実施するとともに、本人確認記録及び取引記録を保存しています。しかしながら、これら三社の業務方法が同法に適合しない事実が発生した場合には、監督官庁による行政処分や刑事罰等を受けることがあり、その場合は、GMO-FHの財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。

⑦ 暴力団排除条例について

暴力団を排除することを目的に、各自治体において暴力団排除条例が施行されています。これらの条例には、事業者が事業に関して締結する契約が暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとなる疑いがあると認められる場合等において、契約の相手方が暴力団関係者でないかを確認するよう努めること、事業者がその行う事業に係る契約を書面により締結する場合には特約条項を書面に定めるよう努めることなどが規定されています。

GMO-FHでは、金融商品取引に係る一般顧客も含め、契約の相手方についての審査を実施し、暴力団等反社会的勢力ではないことの誓約書の提出あるいは契約書面における特約条項の整備等を行っています。

しかしながら、審査体制の不備等により意図せず暴力団等との取引が行われた場合は、重要な契約の解除や補償問題等が発生することがあり、その場合には、GMO-FHの財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。

(2) 事業環境に関する事項

GMO-FHは、株式の現物取引及び信用取引、FX取引、株価指数先物・オプション取引、店頭CFD取引、貸付型クラウドファンディング取引等の金融商品取引に関するサービス並びに暗号資産の現物取引及び証拠金取引に関するサービスを提供しています。そのため、GMO-FHの収益は、株式市場や外国為替市場、暗号資産市場等の相場環境の影響を受けており、これらの市場において、経済情勢、政治情勢、規制の動向、税制の改正等により投資環境が悪化し、顧客の投資意欲が減退した場合には、GMO-FHにおける金融商品取引、暗号資産取引等の取引高が減少し、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

また、今後、競合他社との間で手数料等の値下げ競争が激化し、手数料等の値下げを実施した場合、その実施に伴う収益の減少を補うだけの取引量の拡大が達成出来ない場合や収益性の効率化を図れない場合には、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

その他、新たな技術革新や異業種からの新規参入者等の登場により、GMO-FHを取り巻く事業環境は変化します。GMO-FHは、顧客ニーズや技術動向を捉え、価値ある金融サービスの創造に努めていますが、その対応が遅れた場合には、業界内での競争力の低下を招き、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

(3) 市場リスクについて

GMO-FHが提供する店頭FX取引、店頭CFD取引、暗号資産取引等においては、顧客との間で各社が取引の相手方となって取引を行うため、取引の都度、外国為替や暗号資産等の自己ポジションが発生しますが、これらのポジションについては、各社とも他の顧客との売買で相殺するか、カウンターパーティーとの間でカバー取引を行うことにより、相場変動リスクを回避しています。しかしながら、システムトラブル等により、自己ポジションの適切な解消が行われない場合、あるいは、相場の急激な変動やカウンターパーティーとの間でのシステムトラブルの発生等により、カバー取引が適切に行われない場合には、ポジション状況によっては損失が発生し、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

(4) 信用リスクについて

GMO-FHが提供する株式信用取引、株価指数先物・オプション取引、FX取引、店頭CFD取引及び暗号資産の証拠金取引では、顧客より取引額に対し一定の保証金又は証拠金の差し入れを受けて取引を行っております。こうした顧客に対して信用を供与する取引については、取引開始時の審査及び日常的な口座状況のモニタリングを通じたリスク把握や担保管理等の与信管理を徹底しており、取引開始後、相場変動により顧客の評価損失が拡大し、あるいは代用有価証券の価値が下落し、顧客の保証金又は証拠金が必要額を下回った場合には、顧客に対して追加の保証金又は証拠金の差し入れを求めています。顧客がその支払に応じない場合は、顧客の取引を強制的に決済することで取引を解消しますが、強制決済による決済損失が保証金又は証拠金を上回る場合には、その不足額を顧客に請求します。しかしながら、顧客がその支払に応じない場合には、その不足額の全部又は一部に対して貸倒損失を負う可能性があり、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

また、カウンターパーティーとの間で行うカバー取引では、取引額に対して一定の証拠金を差し入れて取引を行っています。保証金又は証拠金を差し入れているカウンターパーティーについて、取引開始時の審査及び事後のモニタリングを行うことで財政状態等の把握に努めていますが、財政状態の悪化や法的整理などの事態が発生した場合は、カウンターパーティーに対して未決済ポジションの解消と証拠金の返還、未受取金額の支払等を請求します。しかしながら、カウンターパーティーがその支払に応じない場合には、その不足額の全部又は一部に対して貸倒損失を負う可能性があり、GMO-FHの事業活動及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

(5) 資金調達リスクについて

GMO-FHは、銀行等の借入枠を設定して資金調達手段を確保し、取引先金融機関と良好な関係を構築、維持して安定的な資金の確保に万全を期していますが、万が一、GMO-FHの信用状況が悪化した場合や財務制限条項に抵触した場合には、必要な資金の調達・維持が困難になる可能性やGMO-FHの希望する条件での資金調達を適切に行うことができないリスクがあり、GMO-FHの事業運営、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。また、急激な相場変動等により、資金借入枠を超過する資金需要が発生し、適切な資金調達手段を講じることができなかった場合には、GMO-FHの事業運営、経営成績及び財務状態に重大な影響を与える可能性があります。

(6) 特定の事業への依存度が高いことについて

GMOクリック証券は、株式市況や株式取引サービスに係る競合他社の手数料競争の状況に鑑み、設立当初より株価指数先物・オプション取引や店頭FX取引等の株式取引以外のサービス提供に積極的に取り組んできた結果、特に店頭FX事業においては、市場規模の拡大に加え、同社の価格戦略が多くの顧客から支持され、収益が大きく拡大し、GMO-FHの収益に占める比率が高くなっています。

GMO-FHでは、店頭FX事業の収益性向上を図るとともに同事業への依存度を下げるため、新たな収益の柱へと育てるべく注力する店頭CFD、暗号資産事業や海外事業への投資を行い収益源の多様化を図っていますが、今後、外国為替市場の急激な変動や競合各社とのスプレッド競争の激化等、店頭FX事業を取り巻く環境が急激に変化した場合には、GMO-FHの事業展開及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

(7) コンピュータシステムについて

GMO-FHの取り扱う取引は、そのほとんどがシステムを介して行われているため、システムの安定的な稼働は重要な経営課題であると認識しています。

GMO-FHは、アプリケーションの改善やハードウェア及びネットワークインフラの増強等、システムの継続的なメンテナンスを実施していますが、不測の要因によりシステム障害が発生した場合は、顧客の売買機会の喪失による機会損失の発生や社会的信用の低下による顧客の離反、システム障害により顧客に発生した損害に係る賠償請求等により、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。また、システム障害の程度によっては、GMO-FHの事業継続に支障をきたす可能性があります。

(8) 情報セキュリティリスクについて

GMO-FHは、事業活動を通して、お客様や取引先の個人情報及び機密情報等を入手することがあります。そのため、情報セキュリティの強化は重要な経営課題として認識し、これら情報に関する社内体制の強化と社員教育を展開し、情報システムのハード面・ソフト面を含めて金融事業を営む場合に求められるレベルの適切なセキュリティ対策を講じています。しかしながら、サイバー攻撃や不正アクセス、コンピューターウィルスへの感染、その他不測の事態等の発生により、個人情報の漏洩や滅失、暗号資産の盗難、重要データの破壊や改ざん、システム停止等が発生した場合には、GMO-FHに対する信頼の低下、行政処分や損害賠償の請求等により、GMO-FHの事業活動及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

(9) 外部取引先との関係について

店頭FX取引においては、「(3) 市場リスクについて」に記載のとおり、相場変動リスクを回避するためにカウンターパーティーとの間でカバー取引を行っています。GMO-FHでは、カバー取引において、プライムブローカレッジサービスを提供する金融機関とプライムブローカレッジ契約を締結しており、カウンターパーティーとのカバー取引の資金決済を個別に行うのではなく、プライムブローカーに集約して資金決済を行っています。これにより、カウンターパーティーとの資金決済リスクの低減を図るとともに、資金決済コスト及び取引先管理等の負担を軽減しています。また、店頭FX取引サービスの安定的な提供のために、複数の金融機関とプライムブローカレッジ契約して十分な取引枠の確保に努めるとともに、特定のプライムブローカーに取引が集中することがないよう管理を徹底しています。しかしながら、取引先金融機関がプライムブローカレッジ業務の規模を縮小又は撤退した場合、または、GMO-FHの信用状況が悪化した場合には、カバー取引を適時適切に行えなくなる可能性があります。このような事態が生じた場合には、店頭FX事業の規模縮小又は事業継続が困難となり、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

(10) 海外での事業活動に係るリスクについて

GMO-FHは、中国(香港)、英国、タイ王国において、主に海外の投資家をターゲットとした店頭FX取引、店頭CFD取引又は株式取引に関するサービスを提供しています。海外での事業活動においては、現地国の法令及び諸規則を遵守し、顧客のニーズを調査した上で、マーケティングを行っております。しかしながら、現地国の法令・諸規則の予期せぬ変更等により当社子会社の事業活動が制限された場合、当社のブランドが浸透せず顧客基盤及び取引規模を拡大できなかった場合、現地国の政治経済情勢の急変等が当社子会社の事業継続や収益性に影響を与えた場合などには、GMO-FHの財政状態や経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

(11) 親会社グループとの関係について

① GMOインターネットグループにおけるGMO-FHの位置づけについて

GMO-FHは、GMOインターネットグループに属しており、親会社であるGMOインターネット株式会社は、2020年12月31日現在、当社発行済株式の65.57%を所有しております。GMOインターネット株式会社は「すべての人にインターネット」というコーポレートキャッチのもと、インターネットインフラ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット金融事業、暗号資産事業等を行っております。GMO-FHは、GMOインターネットグループの事業のうち、インターネット金融事業と暗号資産事業のうち暗号資産交換事業を担う会社として位置付けられています。

② GMOインターネットグループとの取引について

当連結会計年度におけるGMO-FH GMOインターネットグループとの収益に係る取引総額※は1,390百万円、費用に係る取引総額は1,223百万円であります。主要な取引内容は、連結財務諸表の関連当事者取引注記に記載されますが、2020年12月期においては重要な取引が存在していないため記載を省略しています。

  • ※収益に係る取引総額には、暗号資産の売買代金が含まれますが、これらは一般顧客と同じ条件での取引であります。また、連結損益計算書上はトレーディング損益として純額で計上されるため、同取引総額は連結損益計算書上に収益として計上される額とは異なります。

③ 当社役員の親会社等の役員兼務の状況について

a. 親会社役員の兼務状況

2020年12月31日現在における当社取締役9名のうち、親会社であるGMOインターネット株式会社の役員を兼ねる者は2名であり、氏名、当社における役職、親会社における役職は以下のとおりです。なお、執行役に親会社の役員を兼ねる者はいません。

氏名 当社における役職 親会社における役職
安田 昌史 取締役 取締役副社長 グループ代表補佐 グループ管理部門統括
金子 岳人 取締役 取締役

b. 兄弟会社との役員の兼務状況

2020年12月31日現在、当社取締役である安田昌史は、GMOメディア株式会社取締役、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社取締役、GMOペパボ株式会社取締役、GMOリサーチ株式会社取締役、GMOアドパートナーズ株式会社取締役、GMO TECH株式会社取締役、GMOペイメントゲートウェイ株式会社取締役を兼務しています。当社取締役である金子岳人は、GMOペイメントゲートウェイ株式会社取締役を兼務しています。

④ 親会社等からの独立性の確保について

GMO-FHは、非支配株主保護の観点から、親会社等の指示や事前承認によらず、独自に経営の意思決定を行っており、事業を展開するうえで特段の制約はなく、経営の独立性は確保されています。また、GMO-FHの営業取引におけるGMOインターネットグループへの依存度は極めて低く、殆どがGMO-FHと資本関係を有しない一般投資家(個人顧客及び法人顧客)との取引となっています。

当社がGMOインターネットグループとの取引を行う場合については、非支配株主保護の観点から、取引条件の経済的合理性を保つために定期的に契約の見直しを行っています。新規取引につきましても、市場原理に基づき、その他第三者との取引条件との比較などからその取引の是非を慎重に検討し、判断しています。また、当社がGMОインターネット株式会社と共同で出資を行うケースがありますが、この場合においても、当社は出資する意義を慎重に検討し、また、その引受価額においても独立した第三者算定機関が作成する評価書を用いて決定するなどして、独自の判断のもと、決定しています。

(12) 自然災害等における事業継続について

GMO-FHは、大規模な自然災害やパンデミック等、あらゆる有事が発生した場合においても重要業務を継続できるよう、事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定しており、定期的な教育、訓練等を実施しています。また、本社とは別に、自家発電装置を備えたデータセンター内において主要業務を継続できるオフィスを用意しており、不測の事態に備えています。しかしながら、万が一、想定を超える災害等が発生した場合には、GMO-FHのサービス提供等を継続することができない事態が生じる可能性があり、その場合には、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

(新型コロナウイルス感染症について)

GMO-FHは、国や地方自治体が示す指針並びにGMOインターネットグループが作成した「パンデミック時における対策発令・対応レベル」、「新型コロナウイルス感染症対策に関するガイドライン」に従い、新型コロナウイルスの感染予防並びに感染拡大の防止に取り組んでいます。具体的には、2020年1月下旬より、時差出勤や在宅勤務を段階的に導入し、感染拡大の状況に応じた出社人数の制限をはじめ出社時のマスク着用、社会的距離の確保、指先消毒の徹底等の対策を講じることで、従業員の安全の確保と安定した事業活動の両立を図っています。また、不要な押印手続きの撤廃やペーパーレス化等を推進し、業務効率化と生産性向上を図るとともに、在宅勤務下においても従業員同士の対話や議論を重要視し、オンライン会議システムの活用による円滑なコミュニケーションを促進しています。しかしながら、在宅勤務体制が長期化し生産性の低下を招いた場合や従業員が感染し社内において感染が拡大した場合には、競争力の低下やサービス水準の低下、業務の遅延・停止という事態が生じる可能性があり、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。